「秒速５センチメートル」岩舟駅
最初に紹介するこちらですが、こちらは言わずもがなの名作アニメ映画となっています。
「すずめの戸締まり」において現在進行でメガヒットを生み出している新海誠監督の代表作の一つであり、エモーショナルな描写とキレイな自然の風景、得も言えぬ寂寥感と複雑な感情の機微が絶妙な配分で混ざり合った不思議な印象を持った作品です。
その作品の世界観のデティールを演出しているのはしっかりとした調査やロケハンに先立つもので、しっかりとした土台があるからこそ感動できるのです。
そのスケール感と洗練された雰囲気を与える場所は全国津々浦々に存在していて、まさにいいところどりとなります。
秒速５センチメートルにおいては、離れ離れになってしまった主人公男女のボーイミーツガールを緻密に描いているのですが、そのシーンにおいて様々な電車の駅が登場します。
ここに登場する駅というのが、全国の様々な美しい景観のものがいいところどりで登場するのです。
東京都の駅や東北地方の駅なども登場しますが、栃木県の岩舟駅は外観から和風建築のようなデティールが感じられ、雰囲気があります。
シーンの端々にこだわっていることこそ、新海誠監督作品の息もつかせぬ作風の醍醐味だと言えます。
＜情報＞
名前：岩舟駅（いわふねえき）
住所：栃木県栃木市岩舟町静
アクセス：JR東日本線岩舟駅
「頭文字D」いろは坂
こちらは「頭文字D」という作品は、カーレースものの作品として日本から全国に誇る大迫力の作品となっています。
ゲームや二次創作、漫画にアニメなどすべての媒体でヒットを飛ばすカッコいいアニメで、暴走的にかっ飛ばす車の速度とスリル、白熱の競り合いシーンなどは多くの若い男子の心を鷲掴みにしました。
こちらの栃木県のとある峠は特に見覚えがある方も多いかと存じます（後述します）。
実際に写真を見ていただければよくわかるかと存じますが、栃木県のいろは坂はグネグネと入り組んだカーブと急な勾配や傾斜などが存在している非常にエキサイティングなドライブコースとなっています。
秋口に紅葉がいっせいに咲き誇っている様子も大変魅力的ですが、原作ナイズドした観点で言っても忠実に再現されているので走っていて迫力が感じられます。
実際に走行するときはもちろんアニメほどの速度を出すことができませんが、交通法に留意しつつ迫力のあるドライブ体験を楽しむのも面白いかと存じます。
＜情報＞
名前：いろは坂（いろはざか）
住所：栃木県日光市
アクセス：日光宇都宮道路の清滝ICから車で15分程
「心が叫びたがってるんだ。」足利南高等学校
同作品は実写化したことで一気に話題沸騰となった青春群像劇となっています。
甘酸っぱくて青臭い、誰しもが体験した事のあるような青春の尊さを惜しげもなく作中で表現した作品で、魂が震わさずにはいられません。
そのエモーショナルな雰囲気には作り手の資質も相まっていて、なんと「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」通称あの花というアニメ史に残る涙腺崩壊作品と同じスタッフが結集して作成された作品となっています。
この作品の主要な舞台は埼玉県の秩父市となっているのですが、高校自体は栃木県の足利南高校が舞台駅として描かれています。
自然に囲まれたオーソドックスな雰囲気、また清廉で汚れのない落ち着いた雰囲気は多くの方が頭の中に「高校」と聴いて浮かべる非常に典型的な高校像をそのままなぞっています。
だからこそわざわざ栃木県のこちらが、青春を主軸に据えるこの作品においての舞台となっているのです。
さらに超人気映画作品「今日から俺は！」の実写においても高校の撮影場所として描かれています。
クリエイターにとって非常に良い意味で使いやすい、ノイズの少ない高校となっているのがこちらです。
＜情報＞
名前：足利南高等学校（あしかがみなみこうとうがっこう）
住所：栃木県足利市下渋垂町９８０
電話番号：0284-72-3118
アクセス：東武伊勢崎線県(あがた)駅下車 徒歩約１０分
「ろんぐらいだぁす！」神橋
「ろんぐらいだぁす!」は２０１６年から２０１７年に放送されたアニメで、女子×○○系の趣味にいそしむスローライフものとなっています。
例えば「ゆるキャン△」や「ぼっち・ざ・ろっく」などのきらら系作品に代表されるような可愛い女の子が渋い趣味を楽しむというアイデア重視の作品で、こちらはサイクリングをテーマにしています。
すべての回が栃木県を舞台としているわけではないのですが、第7話において栃木県をまるまる自転車で横断するという描写が登場します。
日光東照宮などの近辺を中心に、元来から人気の観光スポットを自転車で滑走していくシーンは非常に爽やかさがあり魅力的です。
ほのぼのとした雰囲気と、女子たちのかわいさ、そして栃木県の豊かな自然環境も相まって自分もサイクリングをしたくなる作品となっています。
＜情報＞
名前：神橋（しんきょう）
住所：栃木県日光市上鉢石町
電話番号：0288-54-0535
アクセス：JR日光駅・東武日光駅より徒歩20分
またはバスで5分
「未来日記」鬼怒川ふれあい橋
未来日記はヤンデレをテーマにした15歳以上が対象年齢の作品になっていて、少々過激な昔の深夜アニメ界の雰囲気をそのまま踏襲したような面白い作品となっています。
いわゆるアキバ系の人々が熱中するような作品で、大衆人気や知名度こそ疑問符がつきますが間違いない実力を示される作品です。
見出しにも書いた通り重層的なエンタメ要素が複雑に絡み合ったこちらの作品は、独自の世界観がしっかりと確立されていて定評があるお話となっています。
そんな作品の舞台として登場する栃木県の聖地ですが、「鬼怒川」があげられます。
元来から温泉街として人気の観光地となっているこちらですが、その名前のカッコよさとどこか謎がうごめいているようなミステリアスな雰囲気が興味深いです。
特にふれあい橋は、階段一面に鬼のペイントが描かれていて大迫力です。お子様が見たら怖がってしまうような迫力で、惹きつけられます。
＜情報＞
名前：鬼怒川ふれあい橋（きぬがわふれあいばし）
住所：栃木県日光市鬼怒川温泉滝476-4
電話番号：0288-76-4111
アクセス：東武鉄道「鬼怒川温泉駅」より徒歩１5分程度
「プラオレ！〜PRIDE OF ORANGE〜」東武日光駅
「プラオレ」は2021年の秋クールに放送されるアニメになっています。
女子高生がパックを繋ぐアイスホッケーを舞台にした異色の作品で、スポ根×女子高生ものとして一定の評価を得ている作品です。
全国の大会のようなものに挑む様子は胸が熱くなりますし、勝利者にはアイドルライブをする権利が与えられるという設定は「ウマ娘」を彷彿とさせます。
ソシャゲーとのメディアミックスを前提としてつくられた作品という点も共通点が多く、トレンドをしっかりとつかんだ作品となっています。
作品を実際にご覧になった方には、こちらの作品の少し田舎のような雰囲気からの成り上がり感と冬のスポーツを軸にしているという点から栃木県は割合ぴったりの舞台となっています。
こちらの駅前は他の学校の団体との邂逅シーンや出会いと別れのシーンなど印象的な場面で登場します。
記憶にも新しいこちらの作品の聖地、是非足を運んでみてください。
＜情報＞
名前：東武日光駅（とうぶにっこうえき）
住所：栃木県日光市松原町4-3
アクセス：東武日光線「東武日光駅」から
「弱虫ペダル NEW GENERATION」宇都宮城址公園
最後に紹介するのは、こちらです。
「弱虫ペダル」は十年ほど前のアニメ界を席巻していた人気作品の一つで、若者や女性などを中心に大変な人気を得ていたものとなっています。
自転車レースを舞台とした青春スポ根もので、その熱量とキラキラしたカッコよさは多くの人を惹きつけます。
『弱虫ペダル NEW GENERATION』はアニメ版の三期となっていて、それだけ続いてきたことからもいかに支持されてきたかがうかがえます。
公園の名前にもなっている通り、こちらは宇都宮城に隣接した公園となっているのです。
城の規模自体は特段大きいというわけではないのですが、城の周りを覆っている城壁は非常にスケール感があります。
というのも白い壁の周りに緑の木々が生い茂っていて、まるで昔の甲子園を彷彿とさせるような和風と洋風が意図せずマッチしたオシャレな雰囲気は一目見ても印象的です。
そんな舞台はアニメの２年目のインターハイのシーンで登場。非常に熱く、血と涙がほとばしるようなシーンにこの舞台設定は憎いぐらい相性が良いです。
是非一目見ていただきたいと存じます。
＜情報＞
名前：宇都宮城址公園（うつのみやじょうふくしこうえん）
住所：栃木県宇都宮市本丸町旭1丁目地内
アクセス：JR宇都宮駅西口バスターミナル38番のりば
関東バス「市内循環線（きぶな）」で「宇都宮市役所」または「宇都宮城址公園入口」下車
まとめ
ここまでお読みいただきありがとうございました。
栃木県の自然の豊かさと、色々なアニメの中に潜んでいる源流に注目して聖地巡礼をお楽しみください。
