我的最愛 繁體中文 USD
不支援已選擇的語言。

【埼玉】東武東上線沿いで早春に人気の桜のお花見スポット4選

【埼玉】東武東上線沿いで早春に人気の桜のお花見スポット4選

2025-03-11 Obaq

桜の花を見る習慣は、日本の春の風物詩として、すっかりと定着しています。全国各地に数え切れない数の桜の名所が点在しています。埼玉県の中央部を南北に走る東武東上線沿線にも数多くのお花見スポットがあります。本記事では、その中から県内外の人々に人気のある名所、川越大師喜多院、新河岸川、柳瀬川、国営武蔵丘陵森林公園の4スポットをご紹介します。
Obaq

這篇文章的作者

Obaq

国内では47都道府県、海外では67ケ国を巡っております。この経験をいかし、
幅広い視野で観光スポットの魅力や特徴をお伝えして参ります。

川越大師喜多院(川越市)

100本前後のソメイヨシノが数々の堂宇を彩る川越大師喜多院

川越大師喜多院は、埼玉県川越市に建立されている天台宗の寺院です。平安時代の830年に慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん)によって創建されたと伝わっています。その後、鎌倉時代の1205年には火災の被害に見舞われますが、伏見天皇の命によって慈恵大師(元三大師)(じえだいしがんざんだいし)を祀って復興されました。寺院の境内には100本前後のソメイヨシノが植栽され、例年3月下旬から4月上旬にかけて数々の堂宇を薄紅色の花で装飾します。

寺院の境内には歴史感を漂わせる堂宇が、いくつも点在しています。中央には本堂の役割を担う慈恵堂が建立されています。桁行(けたゆき)9間、梁間(はりま)6間、入母屋造り(いりもやづくり)の建物が、銅版葺(どうはんぶき)の屋根で覆われています。大師堂の愛称で呼ばれることの多い本堂は、早春には北面をソメイヨシノが彩ります。

慈恵堂の北東に建つのは、総高約13メートル、方三間(ほうさんげん)の多宝塔です。下層は方形、上層は円形で、その上に宝形造りの屋根が乗っかっています。幾何学的にもバランス感覚があふれる塔は、ソメイヨシノにすっぽりと覆われます。

桜の花の見頃時期になると、境内には数多くの人々が訪れます。レジャーシートを敷いてお花見を楽しむグループの姿も見かけることができます。周囲には露店も登場するので、食べ物や飲み物は現地調達できます。

毎年、枝いっぱいに薄紅色の花を咲かせる「徳川家光お手植えの桜」

川越大師喜多院では境内でお花見を楽しむことができるのですが、見逃したくない桜が客殿の中にあります。川越大師喜多院は長い歴史の中で、1638年1月に川越大火に見舞われました。その当時の堂宇は、山門を除いて全て焼失してしまったのです。その直後に江戸幕府第3代将軍の徳川家光がすぐに復興に着手し、江戸城の紅葉山の別殿を移築して、客殿、書院としました。これによって「家光誕生公誕生の間」が客殿に、「春日局化粧の間」が書院に残されているのです。

かつての江戸城の佇まいを偲ばせる客殿には、日本庭園が整備されています。その中に徳川家光が手植した桜があるのです。「徳川家光お手植えの桜」は2代目のシダレザクラですが、今でも元気に育っています。毎年、細長く垂れ下がった枝いっぱいに、薄紅色の花を咲かせます。開花の時期はソメイヨシノより数日早いタイミングです。

<施設情報>
施設名 川越大師喜多院(かわごえたいしきたいん)
住所 埼玉県川越市小仙波町1-20-1
電話番号 049-222-0859
アクセス 東武東上線・JR川越線「川越駅」より徒歩約20分、東武東上線「川越市駅」より徒歩約18分、西武新宿線「本川越駅」より徒歩約15分

新河岸川(川越市)

「蔵造りの町並み」作りに大きな役割を果たした新河岸川沿いの桜並木

川越大師喜多院は1638年1月の川越大火で、当時の堂宇の大半を焼失しましたが、火事の被害は市内全域にわたったようです。焼野原となった町に建物を再建する際には、防火対策が徹底されました。特に商人達は商品の保管用の蔵を土壁として、漆喰塗りを施したのです。現在でも市内には川越一番街商店街を中心として、「蔵造りの町並み」が残されています。

川越大火の後の町の復興のために大きな役割を担ったのが、市街地の北部でカーブを描きながら流れる新河岸川(しんがしがわ)です。江戸から大量の建築資材を運ぶために水運が利用されました。新河岸川に架かる氷川橋の付近には、川に沿って約500メートルの桜並木が繋がります。例年3月下旬から4月上旬かけて、川の両岸を早春の季節の彩りで彩ります。

「誉桜」と呼ばれることもある300本前後のソメイヨシノ

新河岸川の桜並木の植樹は1957年に始まったようです。現在でも「蔵造りの町並み」のほぼ中央に店舗を構える芋菓子店の「亀屋栄泉(かめやえいせん)」の第19代当主が、第二次世界大戦の戦没者を慰霊するために300本前後のソメイヨシノの苗を植えました。このことから「誉桜(ほまれざくら)」と呼ばれることもあるようです。

桜の花をバックに和装で記念撮影

河川敷にはお花見のための特別な施設はないのですが、桜の見頃時期には大勢の人々が川沿いを散策します。人波の中に和服を身に着けた女性の姿をよく見かけます。川越市は「小江戸」とも呼ばれ、「蔵造りの町並み」を筆頭に、埼玉県で屈指の観光地となっています。市内には数多くの着物レンタル店が営業しているので、現地で着替えをすることができるのです。桜の花をバックに和装で写真を撮れば、きっと貴重な思い出にすることができるでしょう。また、新河岸川を花見舟が運行される年もあるようです。屋形船に乗ってお花見をすれば、どっぷりと和の情緒に浸れることでしょう。

<施設情報>
施設名 新河岸川・氷川橋(しんがしがわ・ひかわばし)
住所 埼玉県川越市氷川町107付近
アクセス 東武東上線「川越市駅」より徒歩約30分

柳瀬川(志木市)

富士見橋付近から東武東上線柳瀬川駅の川岸に桜並木が繋がる柳瀬川

川越市の水運を支えた新河岸川は志木市で柳瀬川(やなせがわ)と合流し、東京都北区で隅田川に流れ込みます。新河岸川との合流点から柳瀬川を上流に向かって歩くと、ユリノ木通りに架かる富士見橋付近から東武東上線の柳瀬川駅の川岸には桜が並木を作っています。約200メートルの遊歩道にはソメイヨシノをメインとして、160本前後の桜が植栽されているのです。例年3月下旬から4月上旬にかけて花を咲かせ、川岸を彩ってくれます。

夜間にはぼんぼりの灯でライトアップされる桜

桜の見頃の時期になると、川沿いの遊歩道の頭上には、ぼんぼりが吊るされます。夜間には灯が燈され、桜の花がライトアップされます。やわらかな灯で浮かび上がる夜桜の姿は幻想的ですが、ぼんぼりの灯が延々と続く光景も魅力的です。桜並木の下には露店も姿を現すので、お花見をしながら食べ歩きをすることもできます。

<施設情報>
施設名 柳瀬川・富士見橋(やなせがわ・ふじみばし)
住所 埼玉県志木市柏町6丁目
アクセス 東武東上線「柳瀬川駅」より徒歩約3分

武蔵丘陵森林公園(比企郡滑川町)

比企北丘陵に整備された武蔵丘陵森林公園

国営武蔵丘陵森林公園は、東武東上線の「森林公園駅」の北に広がる比企北丘陵に位置する自然公園です。明治百年記念事業の一環として1974年に開設されました。日本初の国営公園です。園内には多品種の桜が植栽され、例年3月下旬から4月上旬の時期には早春の彩で公園を包みます。

園内で桜の密度が高い「花木園」や「展望広場」

国営武蔵丘陵森林公園では多種多様の草木が育てられていますが、桜の密度が最も高いのは公園の南口に近い「花木園」の周辺です。エリアはバーベキュー場の「野外炊飯広場」に接しているため、椅子に腰かけて飲食を楽しみながらお花見をすることができます。ソメイヨシノを中心とする400本前後の桜は、都心より1週間程度遅い4月上旬頃に満開を迎えます。「花木園」以外の園内にも様々な品種の桜の姿を見ることができ、カンヒザクラ、ヤマザクラ、カスミザクラ、サトザクラなどが、3月上旬から園内各所で桜の花のリレーを行います。

「花木園」の西の「展望広場」には、席数140のゆったりした展望レストランが設けられています。屋外のテラス席は桜の木の下に並んでいるので、カレーやうどんなどの軽食を味わいながらのお花見も可能です。

バラエティー豊富に揃う中には日本一大きなエアートランポリンの「ぽんぽこマウンテン」

国営武蔵丘陵森林公園は、南北に約4キロ、東西に約1キロ、面積約304ヘクタールで、東京ドームの約65倍に相当するエリアに広がっています。雑木林を中心として、池沼、湿地、草地など多種多様な環境をもっています。季節の草木ばかりでなく、貴重な植物や動物が生育、生息しているのです。オオタカやノスリをはじめとした数多くの野鳥の他、野うさぎ、イタチ、タヌキなども暮らしています。

子ども達が楽しく遊べる設備もバラエティー豊富に揃っています。「花木園」の北に隣接する芝生広場の「運動公園」には、「ぽんぽこマウンテン」が設置されています。日本一大きなエアートランポリンで、一年を通して連日、子ども達の歓声が響き渡ります。西口付近には、プールのような「水遊び場」、24のポイントを揃えた「フィールドアスレチック・冒険コース」、50種類のカラフルな小さい子向け遊具が揃った「むさしのキッズドーム」など、一日では遊びきれない設備を完備しているのです。

<施設情報>
施設名 国営武蔵丘陵森林公園(こくえいむさしきゅうりょうしんりんこうえん)
住所 埼玉県比企郡滑川町山田1920
電話番号 0493-57-2111
開園時間 3月から10月=9:30から17:00/11月=9:30から16:30/12月から2月=9:30から16:00
休園日 年始(1月1日)/1月4日から2月末までの月曜日/1月第3月曜日から金曜日まで
入園料金 大人(高校生以上)=450円/シルバー(65歳以上)=210円/中学生以下=無料
アクセス 東武東上線「森林公園駅」より「立正大学行き」バスで約7分「滑川中学校」停下車後徒歩約5分

まとめ

本記事では、埼玉県の東武東上線沿線のお花見スポットとして、川越大師喜多院、新河岸川、柳瀬川、国営武蔵丘陵森林公園の4スポットをご紹介しました。桜が育つ環境は寺院、河川敷、自然公園と異なるため、各所でお花見のスタイルも変わることでしょう。中には江戸時代からの歴史を刻む桜を、時代を越えて眺めることができます。

推薦文章