県立三ツ池公園(横浜市)
県立三ツ池公園は、1787年頃に横浜市鶴見区の農業用水の水源として掘られた3つの池を中心に整備された公園です。起伏に富んだ約30ヘクタールの敷地には、多種多様の草木が植栽され、「百樹の森」と呼ばれています。桜も極めて豊富な品種を見ることができ、「日本さくら名所100選」の一つに数えられています。早咲きから遅咲きの種類が揃っているので、例年2月中旬から4月中旬までの長期間、桜のお花見を楽しむことができます。
78品種の桜がリレーのバトンを繋ぐように順に開花
園内には1600本前後の桜が育てられています、その品種は78種にも及びます。公園のパンフレットには桜ガイドが掲載されているので、品種名を確認しながら桜を観賞することができます。
多種類の桜は開花時期が異なるので、全ての花を一度に見ることはできません。繰り返し訪れれば花を咲かせる桜で、季節の移り変わりを感じることができるでしょう。公園で真っ先につぼみをふくらませるのはカンザクラです。例年2月の中旬に開花します。それに続いて3月下旬にはシダレザクラ、4月上旬にはソメイヨシノ、4月中旬にはヤエザクラが、リレーのバトンを繋ぐように花を咲かせていきます。
他にも、カワヅザクラ、ヤマザクラ、フユザクラ、カンヒザクラ、オオシマザクラ、エドヒガンザクラ、カンザン、フゲンゾウ、ウコンザクラ、ヨコハマヒザクラなどが、2ケ月の間で順に花を開いていきます。
3つの池を中心に広がる自然
公園の正門を入るとすぐのエリアは「丘の上の広場」です。広場には南から北に向かって、「上の池(かみのいけ)」、「中の池(なかのいけ)」、「下の池(しものいけ)」が穏やかな水面をたたえています。当初は灌漑用のため池として作られたもので、現在でも数多くの野鳥や水生生物などの生き物のすみかとなっています。1991年には「かながわの探鳥地50選」にも選定されているのです。
公園の中央に並ぶ3つの池は、いずれも草木に囲まれ、早春の時期に主役を演じるのが各種の桜です。水辺の桜が彩るのは空間ばかりでなく、水面に溶け込むように映りこみます。水の面が鏡となって、シンメトリックな桜を見ることができます。
池の間を貫く遊歩道の両側には桜が並木を作ります。
「中の池」の西に面する「里の広場」では、レジャーシートを敷いて飲食を楽しむグループの姿を見かけます。
多種多様の設備でお花見以外の楽しみも充実
「上の池」の西岸の「遊びの森」には、全長約67メートル、高低差約12メートルのロングすべり台が設置されています。早春の時期には桜の花を見ながら、爽快な気分で滑りおりることができます。他にも「冒険の森」、「花の広場」、「展望広場」、「水の広場」、「いこいの広場」、「コリア庭園」などのエリアに加え、スポーツ施設が完備しており、お花見以外の楽しみも充実しています。
<施設情報>
施設名 県立三ツ池公園(けんりつみついけこうえん)
住所 神奈川県横浜市鶴見区三ツ池公園1-1
電話番号 045-581-0287
入場料 無料
開園時間 終日フリー
アクセス JR横浜線「新横浜駅」より市営バス6系統、104系統の「鶴見駅西口」行きに乗車、「三ツ池公園北門」停下車、徒歩約3分
公式ホームページ http://www.kanagawa-park.or.jp/mitsuike/