【神奈川】早春に人気の桜のお花見スポット3選

78品種の桜がリレーのバトンを繋ぐように順に開花

園内には1600本前後の桜が育てられています、その品種は78種にも及びます。公園のパンフレットには桜ガイドが掲載されているので、品種名を確認しながら桜を観賞することができます。

多種類の桜は開花時期が異なるので、全ての花を一度に見ることはできません。繰り返し訪れれば花を咲かせる桜で、季節の移り変わりを感じることができるでしょう。公園で真っ先につぼみをふくらませるのはカンザクラです。例年2月の中旬に開花します。それに続いて3月下旬にはシダレザクラ、4月上旬にはソメイヨシノ、4月中旬にはヤエザクラが、リレーのバトンを繋ぐように花を咲かせていきます。

他にも、カワヅザクラ、ヤマザクラ、フユザクラ、カンヒザクラ、オオシマザクラ、エドヒガンザクラ、カンザン、フゲンゾウ、ウコンザクラ、ヨコハマヒザクラなどが、2ケ月の間で順に花を開いていきます。

3つの池を中心に広がる自然

公園の正門を入るとすぐのエリアは「丘の上の広場」です。広場には南から北に向かって、「上の池（かみのいけ）」、「中の池（なかのいけ）」、「下の池（しものいけ）」が穏やかな水面をたたえています。当初は灌漑用のため池として作られたもので、現在でも数多くの野鳥や水生生物などの生き物のすみかとなっています。1991年には「かながわの探鳥地50選」にも選定されているのです。

多種多様の設備でお花見以外の楽しみも充実

「上の池」の西岸の「遊びの森」には、全長約67メートル、高低差約12メートルのロングすべり台が設置されています。早春の時期には桜の花を見ながら、爽快な気分で滑りおりることができます。他にも「冒険の森」、「花の広場」、「展望広場」、「水の広場」、「いこいの広場」、「コリア庭園」などのエリアに加え、スポーツ施設が完備しており、お花見以外の楽しみも充実しています。

＜施設情報＞
施設名 県立三ツ池公園（けんりつみついけこうえん）
住所 神奈川県横浜市鶴見区三ツ池公園1-1
電話番号 045-581-0287
入場料 無料
開園時間 終日フリー
アクセス JR横浜線「新横浜駅」より市営バス6系統、104系統の「鶴見駅西口」行きに乗車、「三ツ池公園北門」停下車、徒歩約3分
公式ホームページ http://www.kanagawa-park.or.jp/mitsuike/

観音橋から太田橋まで続く桜並木

「大岡川プロムナード」は最上流の観音橋から、弘岡橋、大井橋、鶴巻橋、蒔田橋、井土ケ谷橋、清水橋、蒔田公園橋、葭谷橋、山王橋、一本橋、道慶橋、白金人道橋、栄橋を経由して、太田橋の橋が架けられています。いずれの橋の袂にも前後の橋までの距離を表示する案内板が設置されているので、現在地の確認ができるばかりでなく、終点までの距離を正確に把握することができます。最上流、下流の観音橋と太田橋の最寄り駅は各々、京浜急行線の駅「弘明寺駅」、「黄金町駅（こがねちょうえき）」です。

戦前の柳に代わって植えられた桜

大岡川かつて水運が利用され川岸には米問屋が軒を連ねていました。商人達は揺れる枝の姿が人を招くと考え、柳を数多く植えていました。戦後になると問屋の数が減り、桜の植栽が盛んに行われたのです。1980年頃にはプロムナード整備が始まりました。現在の「大岡川プロムナード」には、ソメイヨシノを中心として、500本前後の桜が育っています。他にも弘岡橋付近ではオオシマザクラ、鶴巻橋付近ではジンダイアケボノ、井土ケ谷橋付近ではヤエベニシダレザクラやフユザクラ、蒔田公園橋付近ではヨコハマヒザクラなどの品種の姿を見ることができます。蒔田公園橋に接する蒔田公園では、桜の花の見頃時期には「南区桜まつり」が開催され、様々なイベントが行われます。橋の袂の案内板によると、蒔田公園橋は、観音橋から2キロ、太田橋から1.2キロに位置するようです。

延々と続く桜並木には、特徴的な枝ぶりのものも見かけます。空に向かってまっすぐ伸びる木、枝を横に大きく広げる木、そして珍しいのは根元から下方に枝を伸ばす木もあるのです。あたかも向かって大岡川の水を飲もうとしているかのようです。

＜施設情報＞
施設名 大岡川観音橋（おおおかがわかんのんばし）
住所 神奈川県横浜市南区大岡2-1
アクセス 京浜急行線「弘明寺駅」より徒歩約7分

＜施設情報＞
施設名 大岡川太田橋（おおおかがわおおたばし）
住所 神奈川県横浜市南区白金町1-1-5
アクセス 京浜急行線「黄金町駅」より徒歩約1分

河津桜のピンク色と菜の花の黄色の絶妙な色彩のコントラスト

西平畑公園に徒歩で行く場合は、松田山の南麓のゲートから坂道を登らなければなりません。山の斜面にジグザグにつながる遊歩道の両側には、隙間なく河津桜が育っています。坂道を進むに従って、河津桜が上下するのです。体の前後左右ばかりでなく、頭上から足の先までが、すっぽりと桜の花で覆われると、坂道を歩く足取りは軽く感じられるかもしれません。しかも桜の木の根本には菜の花が、黄色の絨毯を敷きつめているかのようです。河津桜のピンク色と菜の花の黄色が、絶妙な色彩のコントラストを見せてくれます。きっと、春爛漫な気分を全身で体感することになるでしょう。遊歩道には展望エリアも設けられているので、足を休めながら春の装いを楽しむことができます。

園内の充実した施設と眼下に広がる絶景

坂道を登りきり西平畑公園にたどり着くと、公園は平坦な広場です。園内には四季折々の花を咲かせる「ハーブガーデン」、松田町の動植物に親しむことができる「自然館」、伝統の遊びや文化が体験できる「子どもの館」、実物の6分の1のスケールのミニSL「ふるさと鉄道」などの設備が準備されています。

「ハーブガーデン」では、ここしか買えない「ハーブティー」や「米粉の奴さんクッキー」、足柄平野産のお土産品が販売されるばかりでなく、ハーブガーデンで摘んだ花材で、クラフト作りが楽しめる体験工房が設けられています。

西平畑公園には、大人も子どもも楽しめる設備が充実していますが、最大の魅力は何といっても広場からの眺望です。南の方向には河津桜や菜の花越しに、足柄平野に広がる町並みや箱根の山々、相模湾をのぞむことができます。

河津桜の花越しの富士山がのぞめる「関東の富士見百景」

視線を少し西に移すと目に飛び込んでくるのは富士山です。早春には山頂に雪を残した日本一の山を、くっきりと見ることができるのです。しかも河津桜の花越しとなれば、無意識の内にカメラのシャッターを押してしまうことでしょう。インスタ映えする写真が撮れること間違いなしです。西平畑公園からの富士山の絶景は、2005年には国土交通省の「関東の富士見百景」にも選ばれています。

＜施設情報＞
施設名 西平畑公園（にしひらはたけこうえん）
住所 神奈川県足柄上郡松田町松田惣領2951
電話番号 0465-83-1228（松田町観光経済課）
アクセス 小田急小田原線「新松田駅」北口より徒歩約25分/JR御殿場線「松田駅」北口より徒歩約20分
公式ホームページ https://nisihira-park.org/