ナポリタン / ホテルニューグランド the CAFÉ
昔ながらの懐かしい味わいの「ナポリタン」。家庭料理や学校給食でもおなじみですが、実は横浜発祥グルメの一つです。昭和2年に開業された山下公園を望む「ホテルニューグランド」で誕生しました。時代は戦後、ホテルが進駐軍に接収されていた頃、米兵が大量に茹でたスパゲッティにケチャップを和えて食べていたのを参考に、当時の2代目料理長が独自にアレンジを加え創作したのがはじまりだと言われています。
老舗ホテル発祥フレッシュトマトのナポリタン
もっとも、ホテルのナポリタンはトマトケチャップを使用せずに、フレッシュトマトを使ったソースで風味豊かに仕上げられたそう。生のトマトやトマトペーストをベースに作られたナポリタンは料理長のこだわりの逸品として「スパゲッティ ナポリタン」と命名されました。現在もホテル内の「the CAFÉ(ザ カフェ)」にて2,178円で召し上がれます。当時と変わらないトマトケチャップ不使用のナポリタンの味を堪能できますよ。
シーフードドリア / ホテルニューグランド the CAFÉ
港町横浜で誕生したメニューには「シーフードドリア」もあります。こちらも先にご紹介した、「ホテルニューグランド」で生まれた一品です。元々は体調を崩した外国人客のリクエストに応えるべく、初代料理長が即興で作った料理なんだそう。バターライスの上に海老のクリーム煮を乗せ、グラタンソースにチーズをかけオーブンで焼いた「シーフードドリア」は意外にも高評価だったそうで、後にホテルの名物料理として後世に受け継がれることになります。
体調不良のゲストのために作られたシーフードドリ
現在は「the CAFÉ」にて『シーフードドリア(2,783円)』として提供されています。一般的なシーフードドリアと比べると少し高めの値段設定にはなっているものの、本場のドリアの味は格別です。体調不良のゲストのために考案されたレシピだけあって塩分に配慮され、クリーミーでやさしい味わいに。他にも『プリン・ア・ラ・モード(1,633円)』も実は「ニューグランド」生まれ。「ナポリタン」、「シーフード」と合わせて日本発祥の伝統料理を味わってみるのもいいですね。
<施設情報>
施設名: ホテルニューグランド 1階the CAFÉ(ザ カフェ)
住所:〒231-8520神奈川県横浜市中区山下町10番地
電話番号:045-681-1841
営業時間:10:00~20:00
最新情報は公式サイトにてご確認ください
定休日: なし
予算: 2,000円~
禁煙・喫煙:全館禁煙
空間・設備: ホテルニューグランド発祥のグルメが味わえるコーヒーハウス
URL: https://www.hotel-newgrand.co.jp/
食パン / ウチキパン
日本の食パン発祥店が横浜元町にあります。初代店主が現在の山下公園周辺にあった旧外国人居留地で船員向けにパン屋を営んでいたイギリス人パン職人の元で修行を積み、元町・中華街駅の異国情緒あふれる地に『横浜ベーカリー宇千喜商店』をオープン。一般家庭向けに食パンを販売した日本で初めてのお店で、当時は庶民の間でパン自体が大変珍しかったそうです。昭和38年に「ウチキパン」に名を改め、横浜で最も歴史のあるパン屋さんとして今なお地元で愛され続けています。
創業当初から変わらぬ製法で作られるイギリスパン
「ウチキパン」の看板メニューは明治21年の創業以来、変わらない製法で作り続けられているイギリスパン『イングランド(330円)』。国産ビール発祥の地でもある横浜はホップが手に入りやすかったことから、現在も発酵種にホップを使用。長時間熟成された生地はふわふわ、モチモチの食感。糖分が少なめなので毎日食べても飽きません。品揃えの多さも魅力で総菜パンからスイーツ系まで約70種類もあるそう。テイクアウトをして港の近くの公園でおいしいパンをほおばるものおすすめです。
<施設情報>
施設名: ウチキパン
住所:〒231-0861横浜市中区元町1-50
電話番号: 045-641-1161
営業時間:9:00~19:00
最新情報は公式サイトにてご確認ください
定休日:月曜日 (祭日の場合は火曜)
予算: 100円前後~
禁煙・喫煙:全館禁煙
空間・設備: 明治21年創業、日本の食パン発祥のお店
URL: http://www.uchikipan.com/index.html
シウマイ / 崎陽軒
「横浜に名物を。」との発想から生まれた崎陽軒のシウマイ。今では全国にその名が知られる人気商品にもなっています。創業は明治41年、横浜で100年以上の歴史を持つ崎陽軒がシウマイは発売をしたのは昭和3年のこと。当時、横浜中華街で突き出しとして出されていたシューマイを揺れる社内で食べることを想定し、冷めてもおいしく食べられるようにと、中国人の点心職人を招いて開発されたのが元祖「シウマイ」でした。
中華街のシウマイBARでお酒とともにできたてを
化学調味料に頼らず、豚肉と干帆立貝柱を具材にしたシウマイは今も変わらないレシピで作られています。冷めてもおいしく、一口で食べられることでお弁当やお土産として大人気です。中華街にある「シウマイBAR店」では筍のシャキシャキとした食感が美味の焼焼売やもち米焼売など、ここでしか食べられないできたてをアルコールと一緒に楽しめます。テイクアウトやお土産にも喜ばれそうですね。
<施設情報>
施設名: 崎陽軒 中華街シウマイBAR店(きようけん ちゅうかがいシウマイバルてん)
住所:〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町185
電話番号: 045-663-1139
営業時間:11: 00~19:00
最新情報は公式サイトにてご確認ください
定休日: なし
予算: 460円~
禁煙・喫煙:全館禁煙
空間・設備: 中華街にあるできたてシウマイとお酒が楽しめるBAR(バル)
URL: https://kiyoken.com/
サンマーメン / 玉泉亭
中国語で生の野菜を意味する「サンマー」を使った「サンマーメン」というものがあります。あまり聞きなれない方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらは横浜発祥のご当地ラーメンです。炒めた野菜と豚肉をあんでとろみをつけ、醤油ベースのあっさりとしたスープと細麺に合わせます。安くてボリュームがあり、ハマっ子のソウルフードとして知られる地元の定番メニューです。
とろりとしたあんがアクセントの横浜ご当地麺
サンマーメン発祥店は諸説ありますが、大正7年創業の「玉泉亭」もその一つだと言われています。横浜市営地下鉄「伊勢佐木長者町駅」徒歩5分、大通りから少し入った所に店を構えます。『サンマーメン(670円)』は戦後の食糧難の時期に港で働く男性たちが安くでお腹いっぱいに食べられるようにと2代目店主が考えたそう。とろりとしたあんがシャキシャキとした野菜の食感と香ばしさと包み、極細麺、醤油ベースのスープとの相性もバッチリです。『サンマーメン』は伊勢佐木本店のほか、横浜駅地下街のポルタ店でも味わえますので、横浜を訪れる際はぜひチェックしてみてください。
<施設情報>
施設名: 中華料理 玉泉亭(ちゅうかりょうり ぎょくせんてい)
住所:〒231-0045 横浜市中区伊勢佐木町5-12
電話番号: TEL:045-251-5630
営業時間:10:00~21:00
定休日: 毎週火曜日(祝日は営業)
予算: 670円~
禁煙・喫煙:全館禁煙
空間・設備: 横浜発祥サンマーメンが味わえるお店
URL: http://yokohama-norenkai.jp/gyokusentei/index.htm
家系総本山 / 吉村家
今や全国にその名を馳せている横浜家系ラーメン。そもそも横浜家系ラーメンとは、豚骨スープをベースに、太く短めの麺、チャーシューが乗ったパンチの効いた醤油味のラーメンです。その家系発祥のお店がこちらの「家系総本山 吉村家」です。横浜駅西口から徒歩数分、今なお行列の絶えない名店中の名店です。
元祖家系ラーメンの神髄
元祖家系『ラーメン(730円)』は、濃いめの醤油豚骨スープに鶏から出した「鶏油(チーユ)」がこってりとした旨味を引き出します。酒井製麺特注のモチモチでコシのある中太麺に絡みつきます。スモークされたチャーシュー、ネギ、海苔、ホウレンソウが彩りを添え、味付玉子や辛みそネギなどのトッピングをプラスしても美味しいですよ。仕上げにガーリックパウダーや刻みショウガなどでオリジナルにアレンジしてもいいですね。ぜひ本家の神髄を体験してみてください。
<施設情報>
施設名: 家系総本山 吉村家(いえけいそうほんざん よしむらや)
住所:〒220-0005 神奈川県横浜市西区南幸2-12-6
電話番号: 045-322-9988
営業時間:11:00~22:00
最新情報は公式サイトにてご確認ください
定休日: 月曜日(祝日の場合は翌日)
予算: 730円~
禁煙・喫煙:全館禁煙
空間・設備: 横浜家系ラーメンの総本山
URL: http://ieke1.com/index.html
アイスクリーム / YOKOHAMA BASYAMICHI ICE
最後にご紹介するのは、日本のアイスクリームの原点となった横浜発のアイスクリームです。横浜馬車道通りで明治2年、元旗本の町田房造が氷水屋を開業した際に製造販売を行ったの「あいすくりん」が始まりとされています。材料は卵黄、牛乳、砂糖のみでシャリっとした舌触りのシンプルな氷菓でした。
シンプルで新しい!明治時代のアイスクリームを再現
横浜赤レンガ倉庫には当時の風味を今風にアレンジしたアイスクリームを味わえるお店があります。「できたて横濱馬車道あいす・カスタード(377円)」はカスタードの甘い香りと風味がどこかなつかしく、シャリっとした食感と口溶けはまるでイタリアンジェラートのよう。赤いカップに盛られ最中で蓋をされたアイスはかわいらしいフォルム。赤レンガ倉庫とのショットもバッチリです。
<施設情報>
施設名: YOKOHAMA BASYAMICHI ICE(よこはまばしゃみちあいす)
住所:神奈川県 横浜市中区新港1-1 横浜赤レンガ倉庫2号館 1F
電話番号:045-650-8707
営業時間:11:00 ~ 20:00
最新情報は公式サイトにてご確認ください
定休日:施設に準ずる
予算: 377円~
禁煙・喫煙:全館禁煙
空間・設備:横浜赤レンガ倉庫内にある明治時代のアイスクリームを再現したお店
URL: https://yokohama-bashamichi-ice.jp/
まとめ
調べてみると普段何気なく食べている身近なものからご当地グルメにいたるまで、日本で初めて作られたものが横浜発祥であることがわかりました。ほかにも、ショートケーキやハム、ビールなど横浜がルーツになっているものがまだまだたくさんあります。ぜひ調べてみて横浜グルメ巡りを満喫してみてはいかがでしょうか。