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【東京】墨田区で早春に人気の桜のお花見スポット3選

【東京】墨田区で早春に人気の桜のお花見スポット3選

2025-02-27 Obaq

桜の花を見る習慣は、日本の春の風物詩として、すっかりと定着しています。全国各地に数え切れない数の桜の名所が点在しています。東京都墨田区にも、数多くのお花見スポットがあります。その中から桜の名所として都民に人気のある隅田川の桜橋から吾妻橋までの東岸、隅田公園、東京スカイツリー真下の「おしなり公園」をご紹介します。
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国内では47都道府県、海外では67ケ国を巡っております。この経験をいかし、
幅広い視野で観光スポットの魅力や特徴をお伝えして参ります。

隅田川(桜橋から吾妻橋までの東岸)

隅田川の流れに沿って繋がる約1キロの桜のトンネル

早春の時期になると、「春のうららの隅田川」の歌詞を口ずさんでしまう方も少なくないでしょう。明治時代に西洋音楽の様式を積極的に取り入れて、作曲活動を行った滝廉太郎の代表作「花」の冒頭です。歌詞の中に桜は出てきませんが、自然と隅田川の河原に咲く桜が脳裏をかすめていくことでしょう。滝廉太郎も隅田川に沿って歩いたに違いありません。

隅田川は東京都北区の岩淵水門で荒川から分かれ、7つの区内をまたぎ東京湾に注いでいます。約23.5キロの流れの上には、デザインの異なる橋がいくつも架けられています。墨田区内には川の東岸から11の橋が流れをまたいでいます。上流から、白髭橋(しらひげばし)、桜橋(さくらばし)、言問橋(ことといばし)、花川戸鉄道橋(はなかわとてつどうきょう)、吾妻橋(あづまばし)、駒形橋(こまがたばし)、厩橋(うまやばし)、蔵前橋(くらまえばし)、蔵前専用橋(くらまえせんようきょう)、隅田川橋梁(すみだがわきょうりょう)、両国橋(りょうごくばし)です。この中で桜橋から吾妻橋までの約1キロには、桜が密度高く植栽されています。例年3月上旬から4月上旬にかけて隅田川に沿って桜のトンネルができあがります。見頃時期にあわせて「墨堤さくらまつり」が開催されています。

江戸幕府第8代将軍の徳川吉宗が始めた桜の植樹

隅田川沿いに桜の植樹が始まったのは、江戸時代にまで遡ります。第8代将軍の徳川吉宗が、隅田川の両岸に桜を植えるように命を出したのです。それ以来、江戸幕府のお膝元で、庶民が桜の花見を楽しみました。吉宗は「享保の改革」で質素倹約、風俗矯正を行い、歌舞伎や遊里などの庶民の娯楽の場を厳しく制限する一方で、お花見という新たな健全娯楽を提供したのです。江戸時代にはお花見の文化がすっかりと定着し、墨堤の桜並木には300年近い歴史が刻まれているのです。2012年には墨田区押上に現代の東京のシンボルの東京スカイツリーが完成し、河原の桜越しの風景が近代化されました。発展を続ける東京の姿を見ることができます。世紀を超えて有数の桜の名所として知られ、ここで桜の花を楽しんだ人を数えることは不可能でしょう。「日本さくら名所100選」に選ばれ、お花見の名所として不動の評価を勝ちとっているようです。

桜橋から吾妻橋までの東岸を埋め尽くす桜

墨堤の桜並木は、桜橋周辺から川の流れに沿って下流に延々とつながります。桜橋は隅田川で唯一の歩行者専用橋で、1985年に完成しました。X字形のユニークな形をしています。桜橋の東岸の墨田区側には南方に向かって343本前後の桜が並木を作っています。台東区側にも600本前後の桜並木が続き、隅田川を両岸からシンメトリックに彩ります。桜の花が見頃を迎えると、両岸の桜を楽しむために大勢の人々が行き交います。

桜橋から、言問橋、花川戸鉄道橋を越え、吾妻橋までの墨堤は、桜の木で埋め尽くされています。どこを歩いていても頭上からは薄紅色の花が覆いかぶさってきます。

桜の花をつなぐように提灯が吊るされ、和の風情が漂います。

土手に整備された遊歩道の幅は広くはなく、広場のようなものもないので、レジャーシートを敷いて花見を楽しむのは難しそうです。でも、「墨堤さくらまつり」の開催期間中には数多くの露店が軒を連ねます。中には椅子やテーブルを準備した店も姿を現すので、そこで飲食を楽しむことができます。

早春の隅田川の流れを夕陽が照らす頃には、桜の並木をつなぐ提灯に灯がともされライトアップされます。夜空に浮かび上がる桜は幻想的で、お花見の気分もきっと盛り上がることでしょう。

屋形船に乗って川面から眺める桜

さらに隅田川でのお花見で魅力的なのが、屋形船に乗って川面から両岸の桜を楽しむことです。隅田川や支流沿いにはいたるところに乗船場が設置され、数十の船会社がクルージング船を運航しています。各々の船会社で屋台船のデザイン、客席、展望デッキ、運航コース、所要時間に工夫がこらされているので、魅力的なプランを見つけ出すことができることでしょう。食事時間に運航される屋台船では、板前さんが一緒に乗船し、刺身、天ぷら、ステーキなどで腕をふるってくれます。中にはもんじゃ焼きをメニューに取り入れているプランもあります。川のせせらぎに乗って、ゆったりと流れる時間を感じれば、かけがえのない体験となるに違いありません。きっとお花見スポットでは味わえない季節感を感じとることができます。

隅田公園

水戸徳川家の江戸下屋敷跡を整備した隅田公園

隅田川の河岸には延々と桜並木が繋がりますが、桜橋から一つ下流に架かる言問橋と花川戸鉄道橋の間には、川岸から東に隅田公園が整備されています。面積約8万平方メートルの敷地は桜の木で包まれ、川岸の桜と時期を同じくして開花します。

隅田公園は、江戸時代には「徳川御三家」の水戸徳川家が江戸下屋敷、小梅邸を構えた跡地が利用されています。一族は1923年の関東大震災後で屋敷が大きな被害にあいながらも、全壊するまで代々ここに住んだと伝わっています。現在も園内残される池泉回遊式庭園はその当時の遺構です。関東大震災後に後藤新平の復興事業の一環として、中央区の浜町公園、墨田区の錦糸公園と並んで、いち早く整備されました。園内からは東京スカイツリーを間近に眺めることもできます。

公園の南部の自由広場は芝生で整備されているので、ここであればレジャーシートを敷いて手持ちの弁当を開くことができそうです。

全国的にも珍しい「三輪鳥居」が建立される牛嶋神社

公園の北部には、牛嶋神社(うしじまじんじゃ)が社殿を構えています。860年に慈覚大師の神託によって創建されたと伝わっています。5年に1度の大祭では、鳳輦(ほうれん)を中心とする古式豊かな行列が墨田区内を巡行します。総檜権現造り(そうひのきごんげんづくり)の拝殿の前には、全国的にも珍しい「三輪鳥居(みわのとりい)」が建立されています。大きな鳥居の左右に、小さな鳥居が設けられているのです。お花見の前後に気分を変えて、珍しい鳥居を潜り神社に参拝してもよいかもしれません。

<施設情報>
施設名 隅田公園(すみだこうえん)
住所 東京都墨田区向島1丁目/2丁目/5丁目
電話番号 03-6657-5160(墨田区観光協会)
入園料 無料
入園時間 終日フリー
アクセス 東武スカイツリーライン・都営浅草線・東京メトロ銀座線「浅草駅」より徒歩約5分

<施設情報>
施設名 牛嶋神社(うしじまじんじゃ)
住所 東京都墨田区向島1-4-5
電話番号 03-3622-0973
アクセス 都営浅草線「本所吾妻橋駅」より徒歩約3分/東武スカイツリーライン「とうきょうスカイツリー駅」より徒歩約3分

東京スカイツリー真下の「おしなり公園」

世界一の高さを誇る東京スカイツリー

隅田公園の東約600メートルのところには、東京スカイツリーが青空に向かって聳え立っています。2012年2月29日に完成して以来、東京のシンボルとなっています。高さ634メートルで、タワーとしては世界一の高さを誇っています。

東京スカイツリーには2つの展望エリアが設けられています。地上350メートルには「東京スカイツリー天望デッキ」として、5メートルを超える大型ガラスを360度に設置し、タワーの足元から約70キロ先までの眺望がパノラマで楽しめる開放的な空間となっています。さらに100メートル高い地上450メートルには「東京スカイツリー天望回廊」として、チューブ型のガラス張りの回廊が作られ、あたかも空中を散歩しているような感覚を味わうことができます。

世界一の高さを誇る東京スカイツリーの足元は、ソラマチ広場となっています。桜の花の見頃に合わせて「ソラマチさくらまつり」が開催され、多彩なイベントが企画されています。

タワーの足元で安らぎを与える北十間川沿いの「おしなり公園」

ソラマチ広場の南には北十間川が流れています。江戸時代の初期に西の隅田川と東の旧中川をつなぐために開削された運河です。東京スカイツリーの真下、西端を東武橋、東端を京成橋とする500メートル足らずの川沿いは、「おしなり公園」として親水テラス、遊歩道が整備されています。テラスにはスカイツリーの足元を彩るように桜が並木を作っています。品種は「御殿場桜」、「山桜」、「天の川」などです。開花時期はソメイヨシノより1週間程度遅いため、隅田公園の桜が散り始めた頃に満開となります。現代の科学技術を結集して建築されたタワーの真下で、自然を感じることができるのです。

テラスの中央では歩行者専用の「おしなり橋」が、北十間川に架けられています。スカイツリーを障害物なしで間近から見上げることができる絶好のスポットです。橋からは根本を同じくして空に伸びるような桜とスカイツリーを見ることができます。

<施設情報>
施設名 東京スカイツリー
住所 東京都墨田区押上1-1-2
アクセス 東武スカイツリーライン「とうきょうスカイツリー駅」すぐ/東武スカイツリーライン・東京メトロ半蔵門線・京成押上線・都営地下鉄浅草線「押上(スカイツリー前)駅」すぐ

まとめ

本記事では東京都墨田区の桜の名所として、隅田川の桜橋から吾妻橋までの東岸、隅田公園、東京スカイツリー真下の「おしなり公園」をご紹介しました。隅田川から東京スカイツリーに向かうエリアには江戸時代からのお花見の伝統と東京スカイツリーの近代が、程よくコラボしているようです。屋形船なども利用すればお花見の方法の幅も広げることができることでしょう。

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