唯一無二の芸術品が見られる蜂天国
蜂天国は1995年に開設された世界初の蜂の芸術館です。
蜂の芸術館と聞くと、おそらく蜂をモチーフにした作品を展示しているようなイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか。
しかし、蜂天国はそんな生ぬるいところではありません。
では、蜂天国とは一体どんな芸術品を展示しているところなのでしょうか。
その答えは、蜂天国の看板をご覧いただければ大体察しがつくかと思います。
ご覧ください、2匹のスズメバチに挟まれた招き猫の頭に何か乗っているのが見えます。
そう、蜂天国は蜂をモチーフにした作品を展示しているのではなく、蜂の巣を使ったアートを展示している施設なんです!
こちらの看板はイラストなのでまだ可愛らしく見えますが、実物は想像の域をはるかに超えるビジュアルです。
蜂天国の誕生秘話
蜂天国は建設資材販売をはじめ、ガソリンスタンド運営、車販売などをおこなう塩沢産業グループの会長・塩沢義国(しおざわよしくに)さんによって開設されました。
幼い頃に叔父から地バチ捕りを教わり、蜂捕りに熱中していた塩沢さん。
経営者になってからは蜂取りを一時中断していましたが、会社が安定してきた頃、知人の家の軒先でキイロスズメバチの巣を発見したことをきっかけに、再び蜂の魅力に取り憑かれていったそうです。
それからというもの、塩沢さんは蜂の巣をコレクションするようになり、さまざまな素材と蜂の巣を組み合わせて作品を制作するようになっていきました。
そして「蜂がつくる芸術品を見てもらおう」「スズメバチは悪者ではなく、実は人間社会に貢献している存在であることを知ってもらおう」と、蜂天国を開設することにしたのだそうです。
蜂天国には塩沢さんが制作した作品だけでなく、蜂への熱い想いがいたるところに綴られています。
「怖くて近寄れない」「刺されたら大変」といったイメージが強い蜂ですが、館内に展示されている塩沢さんの作品やメッセージを見れば、そういった蜂へのイメージが少しは変わるかもしれません。