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【埼玉】早春に紅白の花で彩られる梅の名所4選

【埼玉】早春に紅白の花で彩られる梅の名所4選

Obaq

厳しい寒さが和らぎ春の訪れが感じられるようになると、梅の花が咲き始めます。全国各地には魅力的な観梅スポットが点在しています。埼玉県にも数多くの梅の名所がありますが、その中から越生梅林、越谷梅林公園、大宮第二公園、宝登山梅百花園の4スポットをご紹介します。
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国内では47都道府県、海外では67ケ国を巡っております。この経験をいかし、
幅広い視野で観光スポットの魅力や特徴をお伝えして参ります。

関東三大梅林の一つに数えられる越生梅林

南北朝時代から始められた梅の植栽

越生梅林(おごせばいりん)は、埼玉県のほぼ中央に位置する入間郡越生町に広がります。約2ヘクタールの敷地に梅が植栽され、茨城県の水戸偕楽園、静岡県の熱海梅園とともに関東三大梅林の一つに数えられているのです。例年2月中旬から3月中旬には紅白の梅の花で鮮やかに彩られ、「越生梅林 梅まつり」が開催されています。

越生での梅の栽培の歴史はとても古く、南北朝時代にまで遡るようです。1350年頃、福岡県の大宰府から天満宮を分祀して越生に梅園神社を造営することになりました。ご祭神として祀られる菅原道真は、こよなく梅を愛したと伝わっています。神社の西を流れる越辺川沿いには次々に梅が植えられ、広大な梅林が完成したのです。

約1000本の紅梅、白梅が育つ越生梅林

越生梅林には、「白加賀(しらかが)」、「越生野梅(おごせやばい)」などの梅が約1000本育てられています。紅白の梅の割合はおおよそ紅梅3割、白梅7割です。例年2月中旬に紅梅から開花が始まり、それに続いて白梅が花を開きます。3月中旬までの約1か月間、園内には梅の香りが漂います。

園内には遊歩道が整備され、延々と続く梅林の中をゆっくりと散策することができます。頭上は常に梅の花で覆われているので、梅のトンネルをさまよい歩いているように感じられます。

お気に入りの場所にレジャーシートを敷いて弁当箱を広げると、その味わいは倍増することでしょう。

また、エリアの南西部には見晴台が設置されています。
見晴台の眼下には360度のパノラマで梅林が広がるので、角度を変えて梅の花を眺めおろすことができます。見渡す限りに広がる梅の花に圧倒されることでしょう。

「梅まつり」期間に園内で運行されるミニSL

梅の開花にあわせて例年、「越生梅林 梅まつり」が開催されています。2022年は2月11日~3月21日に行われました。期間中の土日祝日の10:00~15:00には、園内をミニSLが運行します。梅の木々の間を縫う全長約250メートルのレールの上を、蒸気をあげながら走り抜けるのです。サイズは子ども用のミニであっても、大人も一緒に乗りたくなりそうです。親子ばかりでなく孫子連れでも、きっと楽しいひと時を過ごすことができることでしょう。

「梅まつり」の開催期間中には、梅林の北西部の広場は屋台村となります。軽食やスナック、スイーツなど様々な種類のグルメの露店が、休憩用のベンチをぐるりと取り囲みます。

<施設情報>
施設名 越生梅林(おごせばいりん)
住所 埼玉県入間郡越生町堂山113
電話番号 049-292-1451(越生町観光協会)
アクセス JR八高線・東武越生線「越生駅」より川越観光バス「黒山行き」に乗車し「梅林入口」停で下車徒歩約1分

多品種の紅梅、白梅でグラデーションがかけられる越谷梅林公園

桃の花見の名所から変身した梅の花の名所

越谷梅林公園(こしがやばいりんこうえん)は、埼玉県の南東部に位置する越谷市の元荒川沿いを、梅の植樹によって整備した公園です。園内には約300本の梅が植えられています。例年2月下旬~3月中旬には梅の花が、紅白のグラデーションを作り上げます。

越谷市の元荒川流域エリアは、江戸時代から果物の生産に適した土壌であったので、桃や梅の栽培が盛んに行われていました。『徳川実記』には江戸近郊の花見三名所として、越谷の桃の花が挙げられています。1950年代になると桃に代わって梅が生産されるようになりました。今では約2万平方メートルの梅林公園となっています。

絶妙のバランスで溶け合う約40品種の紅梅と白梅

越谷梅林公園の大きな特徴は、紅梅と白梅がバランスよく育てられていることです。品種は約40種類にも及びます。早春には紅白の梅の花が順に咲き、絶妙の色彩のコントラストを見せてくれます。紅梅系だけでも、「唐梅(とうばい)」、「藤牡丹枝垂(ふじぼたんしだれ)」、「八重寒紅(やえかんこう)」、「八重唐梅(やえとうばい)」、「紅冬至(べにとうじ)」、「錦性梅(にしきしょううめ)」、「筑紫紅(つくしこう)」、「難波(なにわ)」、「黒雲(くろくも)」、「大盃(おおさかずき)」、「蘇芳梅(すおうばい)」、「姫千鳥(ひめちどり)」、「日月(じつげつ)」、「呉服枝垂(ごふくしだれ)」、「道知辺(みちしるべ)」、「佐橋紅(さばしこう)」、「紅牡丹(べにぼたん)」など種類豊富です。

白梅系には、「白加賀(しらかが)」、「梅郷(ばいごう)」、「月宮殿(げっきゅうでん)」、「思いの儘(おもいのまま)」、「錦性梅(にしきしょううめ)」などが紅梅に彩りのアクセントをつけます。さらには、開花してから淡紅色から白色に変色する「見驚(けんきょう)」というユニークな品種まで見ることができます。

観察力が必要な遊歩道の散策

紅白の色彩が溶け合う園内には、遊歩道が張り巡らされています。散策をしながら隣り合う梅の花をじっくり観察すれば、枝ぶりや花の色、形の微妙な違いに気づくことでしょう。とは言っても、40品種の梅の花を見分けるには、相当な観察力が必要かもしれません。

お気に入りの梅を見つけて、花を見上げながら弁当を食べると、ピクニック気分を味わうことができるでしょう。

梅の見頃時期に合わせて例年「越谷梅林公園 梅まつり」が開催されます。元荒川の土手には数多くの露店が軒を連ね、中央広場では甘酒の無料配布、野立、音楽イベントなどが企画されます。

<施設情報>
施設名 越谷梅林公園(こしがやばいりんこうえん)
住所 埼玉県越谷市大林203-1
電話番号 048-963-9225(公園緑地課)
入場料 無料
アクセス 東武スカイツリーライン「北越谷駅」西口より徒歩約20分

約22ヘクタールの梅林が設けられる大宮第二公園

さいたま市の大宮区と見沼区にまたがる公園

大宮第二公園は、埼玉県さいたま市の見沼田圃区域を整備し1980年に開設されました。園内の約22ヘクタールの広大な敷地に、梅林が設けられています。例年2月中旬から3月中旬にかけて梅が花を開き、早春の彩りで包まれます。

梅林が設けられているのは公園の北西端近くです。案内板に従って林の中にはいることになります。

園路に沿ってベンチが数多く設置されているので、腰をかけて前後左右を囲む梅の花を楽しむことができます。

約40品種、約500本の梅が育てられる梅林

大宮第二公園の梅林では、約40品種、約500本の梅が育てられています。早咲きの紅梅は12月下旬頃には花を開き始めますが、林全体が色づき見頃となる時期は2月中旬から3月中旬です。


約40品種の梅の中には、紅梅系の「紅牡丹(べにぼたん)」の他、「暁枝垂(あかつきしだれ)」、「見驚(けんきょう)」、「豊後(ぶんご)」、白梅系の「宇治の春(うじのはる)」などの銘木の姿を見ることができます。枝ぶりや花の色や形を注意深く観察して、種類の違いを感じとれば、梅に対する興味もきっと深まることでしょう。

例年開催される「大宮第二公園梅まつり」

例年、梅の花の見頃時期に合わせて「大宮第二公園梅まつり」が開催されています。梅まつりの期間中には公園中央のギャラリー棟前の広場に、露店が姿を現します。

広場には特設の会場が設けられ、猿回しなどのイベントが行われることもあります。梅ばかりでなく、様々な楽しみに満ちあふれています。

<施設情報>
施設名 大宮第二公園(おおみやだいにこうえん)
住所 埼玉県さいたま市大宮区寿能町、見沼区大和田町地内
電話番号 048-642-2228
入場料 無料
アクセス JR「大宮駅」東口より徒歩約30分、東武アーバンパークライン「大宮公園駅」より徒歩約20分

関東地方でトップクラスの品種で山肌を季節の化粧で彩る宝登山梅百花園

長瀞に聳える宝登山の山頂に設けられた梅園

宝登山梅百花園(ほどさんうめひゃっかえん)は埼玉県北西部に位置し、県内有数の観光地として人気の高い長瀞に聳える宝登山に設けられた梅園です。標高約470メートルの山頂一帯が梅の林となっています。例年2月上旬から3月下旬には、季節の花で彩られます。

山肌を整備した宝登山梅百花園では、梅の花が立体的に重なり合って咲きます。園路は平坦ではなく坂道とはなっていますが、なだらかな勾配なので、疲れることはないでしょう。

梅の花ごしには秩父の山並みや、荒川が静かに流れる長瀞の街並みを眺めることができ、変化に富んだ景色を楽しむことができます。

約170種類の品種は関東地方でトップクラス

宝登山の山肌を彩る梅の品種は約170種類にも及びます。関東地方ではトップクラスの品種を誇っています。「冬至(とうじ)」、「紅冬至(べにとうじ)」、「寒紅梅(かんこうばい)」「満月(まんげつ)」、「田毎の月(たごとのつき)」、「滄溟の月(そうめいのつき)」、「八重野梅(やえやばい)」、「八重寒紅(やえかんこう)」、「書屋の蝶(しょおくのちょう)」、「玉拳(ぎょっけん)」など、全ての品種をチェックするのは、相当の時間を要することでしょう。

宝登山の山麓と山頂をつなぐ宝登山ロープウェイ

梅園は宝登山の山頂付近に作られているのですが、アクセスは心配する必要がありません。山の麓から山頂駅まで、宝登山ロープウェイが運行されています。全長約960メートルの距離を約15分でつないでいます。山頂駅の広場に接するように梅園の入口が設置されているので、坂道をのぼることはないのです。

<施設情報>
施設名 宝登山梅百花園(ほどさんうめひゃっかえん)
住所 埼玉県秩父郡長瀞町長瀞2195
電話番号 0494-66-3311(長瀞町観光協会)
入場料 無料
アクセス 宝登山ロープウェイ「山頂駅」に隣接

まとめ

埼玉県の梅の名所として、越生梅林、越谷梅林公園、大宮第二公園、宝登山梅百花園の4スポットをご紹介しました。いずれのスポットも早春の時期には、紅梅、白梅が季節の彩りで染められます。梅の樹に近寄って梅の品種に注目すると、観梅もより楽しくなることでしょう。

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